大阪大学ラジオアイソトープ総合センター吹田本館放射性有機廃液焼却装置>放射性有機廃液焼却装置使用要領

  放射性有機廃液焼却装置 使用要領
第1条 大阪大学ラジオアイソトープ総合センター(吹田本館)放射性有機廃液焼却装置の使用については、大阪大学ラジオアイソトープ総合センター(吹田本館)放射線障害予防規程に定めるもののほか、この使用要領に定めるところによる。

第2条 この使用要領において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。
①センター 大阪大学ラジオアイソトープ総合センター(吹田本館)
②予防規程 大阪大学ラジオアイソトープ総合センター(吹田本館)放射線障害予防規程
③焼却装置 大阪大学ラジオアイソトープ総合センター(吹田本館)放射性有機廃液焼却装置
④RI 放射性同位元素
⑤使用者 焼却装置の運転担当者、保守点検担当者及び廃棄作業に従事する者など焼却装置を使用する者
⑥主任者 予防規程第4条の第2項に定める放射線取扱主任者又は予防規程第4条の第3項に定める放射線取扱主任代理者
⑦主任者補佐 予防規程第4条の第4項に定める放射線取扱主任者補佐
⑧主任者等 主任者又は主任者補佐
⑨廃液 液体シンチレーター廃液

第3条 焼却装置の管理体制については、以下の各号の通りとする。
焼却装置の使用においての放射線障害防止に関する組織は、使用者の所属する部局の放射線障害防止に関する組織に準ずるものとする。
焼却装置の使用は、使用者が所属する部局の部局長並びに放射線取扱主任者の管理のもとで使用するものとする。
主任者等は法令等に基づいて放射線障害の防止に関する指示を行い、使用者はその他の指示に従わなければならない。
長期間使用していない焼却装置を使用する際は、焼却装置製造メーカーによる点検・修理を行うなど適切な措置を講じた後使用を再開すること。

第4条 焼却装置において焼却処理をおこなうものは、H、14C、32P、33P,35S及び45Caを含む液体シンチレーター廃液およびモニタリングの際に生じる液体シンチレーター廃液であり、前者については次の各号に掲げる焼却処理基準に適合するものでなければならない。
H、14C、32P、33P,35S及び45Ca以外のRIを含まないこと。
廃液中のRI濃度は、排気口における排気中のRI濃度及び排水口における排水中のRI 濃度が、法定の濃度限度以下となる濃度とすること。
 一般的な条件下で焼却する場合における廃液の濃度は、次の値以下とする。
     3H、14C及び35S    :3.7×10Bq/cm(1×10-3μCi/cm
   32P、33P及び45Ca   :3.7×10Bq/cm(1×10-4μCi/cm
複数の核種の混在はできる限りさけること。
複数の溶媒を混合しないこと。
自然性を有すること。
沈殿物及び固形懸濁物質を含まない液体であること。
別表に掲げる有害金属元素及びその化合物を混入していないこと。
難燃性化合物、爆発生化合物を混入していないこと。
過塩素酸、三塩化酢酸、塩酸等の酸性物質を混入していないこと。
著しい悪臭を発しないこと。
その他焼却処理に支障をきたす物質及び環境を汚染するおそれのある物質を混入していないこと。

第5条 使用者は、焼却処理を行う廃液について、前条各号の基準に適合するか否かを判定するものとする。

第6条 前条において焼却処理基準に適合しない場合には、使用者は次の各号の事前処理により、当該廃液を焼却処理基準に適合させなければならない。
RIが基準濃度以上の場合には、蒸留等適切な方法により基準濃度以下にすること。
自燃性及び粘度は燃料用アルコール等の混合により調節すること。
沈澱物及び固形懸濁物質はろ過除去又は燃料用アルコール等との混合により溶解すること。
有害金属元素、その化合物、悪臭を発する物質等は、適切な化学的処理又は蒸留等により除去すること。
難燃性化合物は蒸留により除去すること。
酸性物質を含む場合は中和すること。

第7条 使用者は、以下の各号を遵守しなければならない。
焼却装置の使用はセンターが毎年度定める期間中に行う。
使用者は、放射線業務従事者のうち焼却装置の構造、性能、その運転方法、保守点検方法及び液体シンチレーター廃液の取扱方法、異常時並びに緊急時の措置についての教育訓練をあらかじめ受けた者とする。
使用者は、センターもしくは各事業所の放射線取扱主任者の指示に基づいて廃液を廃棄作業室に運搬すること。廃液の運搬は焼却予定日の午前10時より12時の間とする。
廃棄作業室に搬入する廃液は、焼却処理基準に適合したものに限る。
使用者は、焼却中は焼却状況等を監視し、安全を確認しなければならない。焼却中に異常を認めた場合は、直ちにセンターの主任者又は当該事業所の放射線取扱主任者に連絡すること。
使用者は焼却終了後、終了の確認を受け、その指示に従って空容器等を整理すること。
使用者は、使用のたびごとに所定の記録等を作成し、センター管理室に提出しなければならない。
焼却作業は原則として複数の作業者によって行うものとする。

第8条 焼却装置の運転及び点検に関する事項は、別に定める運転マニュアル、保守点検マニュアル及び液体シンチレーター廃液の安全取扱いマニュアルによるものとする。

第9条 異常時及び緊急時は、以下の各号を遵守しなければならない。
異常を発見した場合は、直ちに運転を停止し、原因を究明すること。また、異常の原因が明らかでない場合は、製造メーカーによる技術指導もしくは点検を受け、正常な状態に復帰するまで運転を再開しないこと。
運転再開に際しては、再点火する前に十分にエアパージを行うこと。

附則
この要領は、昭和59年10月11日から施行し、昭和59年9月19日から適用する。

附則
この改正は、平成元年4月1日から施行する。

附則
32P、35S及び45Caに関する事項は、平成2年4月1日より適用する。

附則
この改正は、平成4年5月15日より施行する。

附則
この改正は、平成11年9月1日より施行する。

附則
この改正は、平成13年4月1日より施行する。

附則
この改正は、平成16年6月1日より適用する。

別表
(大阪大学ラジオアイソトープ総合センター(吹田本館)放射性有機廃液焼却装置使用要領第4条第7号関係)

焼却装置に置いて焼却処理を行う廃液は、この表に掲げる有害金属元素及びその化合物、もしくは、この表に掲げる濃度以上の金属元素及びその化合物を混入しないこと。
1.元素の周期表の1Bに属する金属元素
2.元素の周期表の2Bに属する金属元素
3,元素の周期表の3Bに属する金属元素のうちアルミニウムを除く金属元素
4.元素の周期表の4Bに属する金属元素
5.元素の周期表の5Bに属する金属元素
6.ベリリウム
7.オスミウム
8.下水道法施工令第9条に定める範囲を超える濃度の金属元素
9.吹田市下水道条例第14条に掲げる基準に適合しない濃度の金属元素
10.人体に有害な金属元素等で、センター長が焼却処理に適しないと認めたもの